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Channel: 藪井竹庵
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タチアオイ

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イメージ 1 佃島の狭い路地を入って行くと、自宅前に植木鉢や発泡スチロールの容器に雑多な植物を入れたものを露天商の如く並べています。藪さんはそれを歩道園芸と云ってます。

自宅前に植木鉢を並べるってのは昔の東京の下町風景です。江戸開府四百年。江戸は徳川家康が、豊臣秀吉が作った大阪堺に対抗して作った新興都市ですから、地方からたくさんの人が江戸へ流入しました。

江戸幕府は神社仏閣を庇護して広大な土地を与えました。また二百余藩の大名を参勤交代で江戸詰めにしたために、広大な大名屋敷用の土地を必要としました。

材木問屋や米問屋などの大商人は金を使って店を構える事が出来ましたが、一般庶民は住むところがないので九尺二間(三坪)の狭い長屋に押し込められました。

江戸庶民は他に娯楽が乏しいので、金の掛からない園芸を好みました。豪商とは違って四畳半一間に土間と云う狭い長屋に住んでいる庶民は庭なんか持ってない。自分の家の前の道路は自分のものって事で、路地に植木鉢を置くのは東京の下町では当たり前でした。

東京には土がないと云う。どこもかしこも舗装されちゃうから、こぼれ種も芽を出すところがない。街路樹の根元には土があるし、コンクリートに割れ目があれば植物は逞しくそこから芽を出してきます(^∇^)

https://www.youtube.com/watch?v=B4O9AWqOwqE
 撮影データ・・・平成29(2017)年5月18日(木)お昼 播磨坂下

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