。まず第一に思い付くのが「御慶(ぎょけい)」です。現代では正月の挨拶に「御慶」なんて云う人はいませんが、落語の登場人物の長屋のスットコドッコイは、暮れに富くじが当って千両分限(せんりょうぶげん=大金持ち)になり、大家さんには滞納していた家賃を払い、正月の挨拶の「御慶」と云う言葉を教えてもらう。
。正月の衣装を調えて、長屋の連中にバカの一つ覚えで「御慶、御慶」と連発する。当然ながら長屋の連中は御慶なんて言葉を知らないから・・・
。おい、今なんて云ったんだ? 「御慶って云ったんだ(どこへ行ったんだ)」・・・「ああ、恵方参りの帰りだよ」と云うサゲ。
。落語なんて芸術じゃないと半世紀前に志ん生は云ったが、現代の落語と比べると戦後昭和の大師匠たちがやっていた落語は・・・はるかにレベルが高くて芸術の領域にあるんじゃないかなと藪さんは思います。
。もちろん、今の落語はかつての落語と比べたらはるかにレベルが低いので芸術ではありません。でも今の落語と比べたら半世紀前の落語は芸術だったと思います(^ω^)
https://www.youtube.com/watch?v=vl3I92ZhTK4
映像データ・・・昭和52(1977)年 小さん62歳時
。データ・・・五代目 柳家小さん 大正4(1915)年1月2日~平成14(2002)年5月16日 享年87 前名=九代目 小三治 出囃子=序の舞 本名=小林盛夫 北辰一刀流七段範士 生前は重要無形文化財(人間国宝)