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Channel: 藪井竹庵
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紫綬褒章

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イメージ 1 褒章(ほうしょう)は、明治14(1881)年12月に褒章条例により制定されました。社会や公共・文化などに功績のあった者や団体を表彰するため、日本国政府が授与する記章で、勲章・位階と並ぶ日本の栄典の一つ。既に受章している者に対し再度同様の理由で顕彰する場合は、褒章を再度授与するのではなく、褒章に付する飾版(しょくはん)が授与される(回数制限なし)。このため、柔道の谷亮子は、2003年に紫綬褒章、2004年に飾版、2007年に飾版と云う形で、三回受賞している。

 褒章のデザインは円形の記章で、中心に「褒章」の二字が描かれ、周囲を桜の花で飾ってあります。授与の理由によって色が違い、紅綬褒章・緑綬褒章・黄綬褒章・紫綬褒章・藍綬褒章・紺綬褒章の6種類があります。 

 紫綬褒章(しじゅほうしょう)は、学術、芸術、スポーツ分野の功労者に授与されるもので、一番耳にする機会の多い褒賞だと思います。実に様々なスポーツ選手や、囲碁・将棋棋士や、学者や、文学者や、俳優・女優・声優や、演劇・舞踏関係や、映画監督や、音楽家や、画家・彫刻家・陶芸家や、漫画家や、落語家や、実業家や、建築・設計家などが受賞していますが・・・その全てを書くのは長くなりますので、落語家だけを受賞年順にピックアップしますと・・・カッコ内は受章時の年齢

1961年・・・八代目 桂文楽(69)
1964年・・・五代目 古今亭志ん生(74)
1974年・・・八代目 林家正蔵(79)
1980年・・・五代目 柳家小さん(人間国宝)(65)
1981年・・・六代目 笑福亭松鶴(63)
1987年・・・三代目 桂米朝(人間国宝)(62)
1997年・・・五代目 桂文枝(67)
1998年・・・三代目 桂春團治(68)
2000年・・・二代目 露の五郎(後の二代目 露の五郎兵衛)(68)
2005年・・・十代目 柳家小三治(66)
2006年・・・二代目 桂三枝(現・六代 文枝)(63)

 褒章制度に紫綬褒章が新設されたのは、昭和30(1955)年です。以後、半世紀以上にわたり、毎年50~100人が紫綬褒章を受章しているのですが・・・落語家の受賞は・・・たったの11人。人間国宝もたったの二人。いかに落語と云う文化が虐げられた存在であるかと云う事を如実に表しています(^ω^)

 志ん生が紫綬褒章を受章したのは74歳の時。紫綬褒章を受章した落語家の名前を見てみると・・・やっぱり、受賞のタイミングってのがあるんでしょうね。三代目 三遊亭金馬や、六代目 春風亭柳橋や、六代目 三遊亭圓生の名前が無いってのは、この褒章自体の「ぞろっぺえ」さが出ているとしか云いようがありません(^ω^)

 ブログに於ける落語の啓蒙に寄与したと云う事で、藪さんに紫綬褒章を与える・・・ってな酔狂な事は絶対にあり得ないでしょうな(´,_ゝ`)プッ
データ・・・五代目 古今亭志ん生(1939年襲名) 明治23(1890)年6月28日~昭和48(1973)年9月21日 享年83 前名=七代目 金原亭馬生(1934年襲名) 本名=美濃部孝蔵 出囃子=一丁入り 落語協会第四代会長(1957~1963) 紫綬褒章(1964) 勳四等瑞宝章(1967)
 これをお聴きになって・・・はは~ん。正蔵と圓生の未熟さに対してそれとなく嫌味を云ってるな! ってのがお判りになれば、あなたも落語のご通家です(^∇^)

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