。その産卵場所が空くと、六月初めに渡って来て産卵場所の空き待ちをしていたツバメが、六月の中旬頃までに新たな産卵床を作って子育てをします。
。ただし、人間の出入りが少ない場所では既にある産卵床の上に新たに土を運んで子育てをするケースの方が多いようです。
。産卵場所の空き待ちをしているツバメがいるなんてのは、近所に観察しやすい産卵場所がなければ判らないと思います。ツバメはスズメ同様に他の野鳥とは違って、外敵の少ない人家周辺で子育てをする特殊な野鳥です。
。産卵場所の空き待ちなどせずに、どこにでも産卵床を作ればいいと思いがちなのですが、実はそうじゃない。これはあくまでも藪さんの推論ですが、鮭が生まれた川に帰って来て産卵するように、ツバメも巣立った産卵場所に帰って来て産卵するんだと思います。
。鮭が他の川には遡上しないように、ツバメも自分が生まれた場所以外では産卵しないんだと思います。実はツバメの産卵床は非常に少ない。藪さんが三年間電チャリで走り回っても、文京区には五ヶ所の産卵場所しか見つけられませんでした。
。ツバメの産卵床があるビルが老朽化して取り壊される場合があります。四月に帰って来たツバメがビルが壊されて更地になっているのを発見した時には・・・オーマイゴッド! と思うに違いない。どうするか? その近所で適当な場所を探すんです。
。南戸崎の産卵場所のビルが壊されて、近所のどこかに新たな産卵床を作っているはずだと思って探したのですが、見つけられませんでした。でもたまたまツバメのさえずりを聞き、電線にツバメがいるのを発見し、以下の動画の新たな産卵床を発見しました。
。この産卵床から巣立った四羽のヒナが、来年から毎年ここで子育てをしてくれるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=GY8PGv9LvVM
撮影データ・・・平成28(2016)年6月22日(水)南戸崎